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※2024.8.4 遊漁船ページ更新(ページ一番下にリンクがあります。 2019年度より、キハダキャスティングゲームが以前よりも高確率で成立するようになったと言える高知・土佐湾エリア。 最大70kgクラスまでキャスティングでもキャッチされ、ジギングの外道としてのヒットはあらゆる季節に... 1年のうちのほとんどが近海までキハダが回遊してきている状況が続いています。 2020年の記事はコチラ 40〜50kgクラスが魚体丸見えで跳ね、おびただしい数の海鳥が乱舞。海が真っ白になるほどのナブラにフルスロットルで向かう瞬間は「こんな遊びがあって良いのか!」とまで思うほど刺激的で面白い!! まだまだアングラーも遊漁船の少ないながら徐々に盛り上がりを見せ 2023年度は船の装備を拡充した船長も多く、非常に楽しみなシーズン。 例年、ピークとなるのが8月半ばから9月半ば。しかし、2022秋〜2023年春先を振り返ってみても11月にも3月にもキャスティングでチャンスはありました。 シーズン後半になると大型化する他、夏場の凄まじいナブラよりも喰わせやすかったりする印象があります。 高知のアングラーのほとんどは9月でキャスティングロッドを置いてしまう現状ですが、せめて10月いっぱいは狙って欲しい!狙う船が増えれば情報共有もでき、今までシーズンと認識されなかったタイミングにもきっと良い想いができるはずです。 2022年9月にはCB ONE社 佐野氏、林氏が高知に訪れた際に同船させていただきました。 2022年秋よりGOODBAIT社 山田氏も高知のフィールドに足を運ばれています。 ↑2023年8月末には54kgをキャッチ!!YOUTUBEでその模様がご視聴いただけます。 高知・土佐湾のキハダをアピールして下さっています!! 土佐湾(高知)エリアは漁師さんが多いエリアでもある為、今後もトラブルなくこの釣りが楽しめる事を願うばかりです。 (絶対的に漁師さん優先と考え、漁船のサイドや特に後ろにはかなり長く仕掛けが入っていると想定し、相当な距離を取らないといけません。) 私もこの釣りは2023年で5シーズン目。高知ではバリバス社テスターのU氏が黎明期から開拓していた第一人者ですが、氏も当方がキハダに取り組む事は快く応援して下さりジギングと両立しながら追求していきます! そんなこんなでこれから始める方や自身よりもキャリアの短い方への参考になればと、タックルを含め現時点での高知のキハダキャスティング全般について見解を書いてみます。 ■タックルについて これから始める方への1セット目、かつ最低限のセレクトを具体的に。 最初からツナロッドのドラグMAX15kgクラスといったスペックでは、キャスト・操作がうまくいかず、喰わせれなかったり。慣れていないから丈夫なタックルを...と言った選択は裏目に出ます。 ファイト時には身体への負担が大きく自由度が低い。張りの強いロッドは耐えるコツとコントロールできる技量があってこそ武器になります。 船底以外、根ズレをする釣りではないので飛ばす事とファイト時の体制を整えやすさを重視し、まずはロッドは8〜8.6フィートでドラグMAX10kg程度の番手(ヒラマサ用でOK)が使いやすいです。 (ドラグMAX表記に明確な測定方法・定義はなく各社で異なりますが、目安にはなります。) リールは14000XGにPE5号を300m(14000で5号フル巻き約380m)+リーダー100lb。 ルアーは使い分けできる適切なものを持っていれば計5〜6本でも最低限は戦えます。 リール選びによってタックル金額は大きく変わりますが、予算を少しでも抑えたい方はリールにお金をかけすぎない選択をお勧めいたします。 実際はキャスト時のトラブルをも想定し、2セットはすぐに使える状態でないとチャンスを失う可能性があります。が、いきなり2セットが厳しい場合には替スプールだけでも準備したいところです。 ■ロッド マグロ用とされたモデルの特徴は長時間ファイトを視野に入れて作られている事です。 BIG TUNAシリーズなどはロッドを鋭角(およそ70度以上)に立てた状態での破損強度も重視された設計です。ですが、よほどの鋭角でのファイトをしない限りはヒラマサ用モデルも使い易く有効ですし、多くは兼用できるモデルです。 (キャスティングロッドのライン表記は単にロッドのパワーだけでなく、ガイド設定からも考慮された上でスペック表記されています) 当店では、CB ONE社・リップル社のロッドをメインに私的にお勧めのかなり絞ったラインナップにしております。毎年シーズン中は相当入手しにくくなる商材ですが、この記事を書いている時点では行き届くラインナップができていますので詳細を書いてみます。 リーズナブルなモデルではゼニス社 カレントラインをお勧めしています。 2万円台とは思えないデザイン&使用感でMHクラスでもあまりパワフルでない分、軽くて使い易く最初の1本にもとても良いです。(74MLはカツオ用にイチオシ!) ■CB ONE社 ■NEW ENFINTY(アンフィニティ)シリーズ 2024年、アンフィニティシリーズがフルモデルチェンジ。さらにシャープで高反発!大幅に軽量化され振り抜けの良さ、操作性は抜群。 RVガイドをバットに配したフルチタンフレーム設定でステンレスオーシャンガイド仕様とは全く異なるフィーリングです。相当に飛距離を出しやすいブランクスに、扱い易いグリップ径と長さのヒラマサ・マグロ・GT兼用ロッド。 ロッドの違いがあまり解らない...という方も一目瞭然の最高の使い心地です。 EN84/10 ドラグMAX10kgクラス 当店としては高知のキハダにはもっともプッシュしたいモデルです。 ライトなモデルと誤解されがちですが、スペック以上のかなりのパワー感があります。 ですが軽量で取り回しの良さは抜群。中型ルアーまでを非常にキャストしやすく、不利なポディションからの瞬時なキャストもやりやすい。身体への負担も少なくファイトの自由度もあり、大型プラグの必要性がなければこのEN84/10に5号の組み合わせが50キロまでを想定するシチュエーションでのメインタックルとしても、最初の1本にも一押しです。 ライン号数よりもノット強度とケースバイケースのドラグ、ファイトが重要です。仮に50キロをゆうに超えるサイズが来ても十分対応は可能かと思います。(ジギングではPE3号あれば50キロクラスは十分獲れるわけですので) EN83/12 ドラグMAX12kgクラス 取り回しの良さとパワーのバランスが秀逸でよりスピーディに大型サイズをキャッチでき、ルアーサイズの幅も拡がるモデル。上記でEN84/10をメインにと書いてはおりますが、オフショアキャスティングに慣れたアングラーにはもっとも汎用性が高いPE6号クラスです。 アンダーキャストなどの小技の必要がなければこれさえあればともいえる1本です。 EN83/14 ドラグMAX12kgクラス 2024年12月にリリース予定となっております。 近海でもっとも出番の多いパワークラスとの解説なのですが、先代モデルから考えると相当なパワーのあるロッドになるはずです。使いこなせれば武器になりますが、止める釣りではないキハダはまずは取り回しを重視し10kg/12kgクラスで慣れ、その際に買い足す1本としてお勧めいたします。 更にEN82/16 、EN82/18といったヘビークラスも2025年度リリース予定です。 EN78/15 ドラグMAX15kgクラス アクションやグリップレングスを小柄な体格な方や女性アングラーに向けて最適化したというモデル。 とはいえ、15kgクラスなので相当なパワーはあります。 扱いやすいパワーロッドとして、接近戦が可能な状況や大型プラグ用に3本目以降の選択肢としてはキハダにもぜひ用意したいモデルです。 旧EN90/12 ドラグMAX12kgクラス (EN90/12に関しましては後にロングレングスの紹介として記載おります) ■PROGERSSシリーズ 現在考えうる最高の部材で構成されたというフラッグシップモデル。 フロントグリップがコルクのセパレートデザインだけでなく、今までのキャスティングロッドとは全く違う最高のフィーリングながらEN83/12などはパツパツな高反発ロッドで非常に尖がった特性でもあります。 PROGERSSの飛距離・操作性を元にピーキーな部分をやや押さえたモデルが上記したNEWアンフィティといった感覚です。 PROGERSSは限定的なモデルのようでもあり、今後EN83/14PROGERSSが2024年11月頃リリース予定です。他のアイテムの再販は2024年度内にはなさそうです。 ■リップル社 下記リンク先のメーカー様の記事は非常に解りやすく参考になります↓ キハダキャスティングロッド選び 〜ビギナーズガイド〜 ■アクイラシリーズ ST80-4 ドラグMAX8kgクラス 私的にはこの番手からキハダに導入していて、アンダーキャストが必要な場面や小型ルアー用に重宝し、PE4号で使っています。 40kgクラスは獲っていますが、扱いやすい分パワーもほどほどなのでカツオとの兼用やキハダのメインサイズが小さめの時にお勧めします。 MLT82-2/4 ドラグMAX7kgクラス 2/4とはPE2号クラスのティップ、4号クラスのバットという意味で繊細なティップとロンググリップにパワーのあるバットを組みあわせた非常に面白いモデル。小型のルアーの飛距離、操作性が良く、カツオ〜30kgまでのキハダを狙うには最適でロッドを立てたファイトでも折れにくい設計になっています。 まずはMLT82-3/6方から揃えると良いですが、マイクロルアーを使う頻度が高い方はぜひ揃えておく事をお勧めします。 別売でアンダーキャストハンドル(ショートハンドル)の設定もあります。 MLT82-3/6 ドラグMAX10kgクラス 最初の1本にも非常にお勧めで、操作性とパワーの両立が素晴らしい1本です。 3/6とはPE3号クラスのティップで6号クラスのバットパワーという意味で、小型シンキングペンシルから170mmクラスのトップウォーターまで対応し、ロッドを立てたファイトでも折れにくい設計になっています。 PE6号まで使える表記ですが、4号や5号との組み合わせがお勧め。リップルフィッシャーロッドの中でも必ず押さえておきたいモデルです。 別売でアンダーキャストハンドル(ショートハンドル)の設定もあります。 ST85-6 ドラグMAX12kgクラス かなり軽量かつシャープで飛距離を出しやすく、操作性抜群!かつ、パワーもあるロッド。 ドラグMAX10kgクラスでは心もとないしPE6号も駆使したい! でも14キロクラスでは操作性に欠ける... そんな時、ST85-6は12kgクラスながら他の10kgクラスのロッドよりも軽量でルアーの許容範囲も広い。 キハダ用としてはあまり目立たっていないですが、私的にはもっともメインロッドにお勧めしたいモデルです。 BIGTUNAやアクイラMLTに比べればロッドを急角度まで立てたファイトへの対応強度を重視したモデルではないので、ラインが真下にある状態で70度を超えるようなロッド角度で高負荷をかけるのは控えて下さい。 MST85-7+ ドラグMAX14kgクラス パワフルなカタログスペックですが、実際は柔軟で身体に優しくファイトが楽です。大型ルアー向けのMSTという位置付けながら小型シンキングペンシルなどもバッチリ扱えてルアーの使用範囲も広く、かなり使い易いパワーロッド。同じ14キロ表記のBIGTUNA83よりも幾分使い易く長さもありキハダにも最適の1本です。トップガイド径16mmから始まる設計でPE8号にも対応します。 MST711-8+ ドラグMAX15kgクラス キハダ狙いとしてはあまり浸透していない感があるモデルですが、PE8号クラスとしては驚くほど扱やすく身体への負担が少ないモデルです。硬すぎず柔軟で粘り、耐えやすい。パワーロッドの中では小柄な方や女性にも向きヘビーなロッドを扱い切る自身がない方にもイチオシです。 200mmを超える大型プラグや大型魚がメインのときに。 ■BIGTUNA(ビッグツナ)シリーズ 85F JAPAN SPECIAL ドラグMAX10kgクラス 最初の1本にもメインの1本に最適。しばらくは1本のみで釣りをするという方にはこの番手がイチオシです。 アクイラMLT82-3/6と比較し少しパワーがある上、よりファイト時に立てた状態でも耐えやすい特性です。 BIGTUNAシリーズの中では唯一のチタンフレームガイド(バット部は除く)が採用され非常に軽快で扱やすいキハダスペシャル的なロッドです。 メインロッドとするならば14000番にPE5〜6号、170mmクラスのトップウォーター中心に200mmクラスまで。 マイクロルアー用として8000番にPE3〜4号、90〜110mmのシンキングペンシルといった使い方もでき、ルアーサイズ、魚のサイズともに幅広く対応する1本です。 87AS JAPAN SPECIAL ドラグMAX14kgクラス シリーズ中唯一、チタンフレームRVガイドを採用するなど他のモデルとは異なる最新の設計かつ最高のパーツを採用され2022年に追加されたスペシャルモデル。 AS=アキュラシーショットの意味。下記の83よりは若干下のパワークラスという位置付けですが相当なパワーがあります。 やや長めのレングスで飛距離と操作性、パワーを両立した1本です。 83 JAPAN SPECIAL ドラグMAX14kgクラス とにかく人気も評価も非常に高いモデルで、50キロを超える大型キハダや大型ルアーにも最適なPE8号クラスです。 大型の確率が高いタイミングや引きが強烈な夏のキハダなどにはこの上ない1本。 同じドラグMAX14kgクラスのアクイラMST85-7+と比べ全体的な張りは1ランク以上強く感じ、ファイトに慣れた方や体格の良い方は積極的に寄せ、短時間で勝負を決める事が可能です。 現状高知のキハダではこのモデルのパワーを上限に揃えていれば万全と言って良いと思います。 そして、究極の選択肢として2023年フルモデルチェンジを果たし、元々はGTロッドから兼用ロッドの色を強めた ■NEWウルティモシリーズ 82ML ドラグMAX12kgクラス 硬すぎない適度な張りで既存のロッドとは一線を画した飛距離と操作性、軽さで最高の使用感!! 秘めた復元力の強さでよりスピーディなやりとりを実現できそうです。 リップル社としても特に82MLはキハダキャスティングにも推薦されています。 また、当店が提案したいのがウルティモ82ML+ツインパワーSWの組み合わせです。 この場合、ステラorソルティガと組んだ通常の1セットの総額とほぼ変わりません。 ツインパワーの方がステラより優れているのでは?と言った点もあり実践においてなんら不足はないのでとても実践的なセッティングだと感じています。自身もこのセットもメインタックルにしています。 83M&711MH ヒラマサやGTメインの方でキハダにも使うといった場合には良いですが、この2本に関しましてはキハダへの有効性がどれほどのものかは解りません。 リップル社最高峰のロッドで、その汎用性にも期待したいところです。 そして、リップル社ロッドは ブランクカラー・スレッドのカスタムオーダー が可能です。 オプション料金も良心的で、珍しいマジョーラ系も3色用意されています。 良いロッドは一生もの!納期は12か月以上かかりますが、自分仕様の1本はより愛着が沸き、より釣りが楽しくなります。 (2023年8月現在、ノーマルモデルでも新たにオーダーした場合の納期は10〜16カ月先となっています) また、チャーターでの少人数釣行がメインの地域では9フィートクラスのロングレングスがあればかなり優位になります。 ■ロングレングス(9フィートクラス) 本当はかなりプッシュしたいのがこのロングレングス!! 大きな船でのオーバーヘッドのみならず、例えば艫(トモ・船の後)からのサイドキャストでもショートロッドよりも断然が飛びます。 ロッドの長さがあれば反対側の弦からルアーを海面につけた状態からのキャストもしやすいですし、そうする事でより飛距離が出ます。他のアングラーと差をつけたいと思ったら必ず揃えておきたいです。 ■ジャンプライズ社 モンスターアブソーバー 92/4 &92/5 細身で柔軟に曲がり、9.2フィートといえど抜群に使い易いシリーズです。 ロッドを立てた際の破損強度も重視した設計ながら非常に軽い! 92/3から展開されていますが、まずは4or5パワーをオススメします。 PE4〜5号に170mmクラスまでを想定でしたら92/4、PE5〜6号に200mmクラスまでを視野に入れる場合は92/5を選択すると良いと思います。 ■CB ONE社 アンフィニティEN90/12 シャープで張りがあり、使いこなせば最大限の飛距離を得る事ができるモデル。その差は歴然です。 当然ながらファイト時の身体への負担も考慮されていて、使い易い設計です。 アンフィニティシリーズの中でもまさにキハダに特化した1本。 ジャンプライズ社の92/5よりも1ランクは張りが強い感覚で、100gを超えるルアーも大遠投できる唯一無二のモデルです。 ■リールについて 私的にはHGのギア比も巻き上げスピードとパワーの両立からお勧めしたいのですが、まずは回収の速さ、糸フケの取りやすさからステラorツインパワーSW14000XGが圧倒的な現場支持率です。 PGは魚を掛けてからはパワフルで有利ですが購入するには3台目以降の選択肢に良いかと思います。(ジギング用で既にお持ちの方はハイギアでないといけないと思い込まずにお使いいただくと良いです。) 船上でノットを組みなおすタイムロスを避ける為 替スプールは必ず常備する事をお勧めします。 〇ダイワ・シマノ社スプールラインキャパ ※ラインの銘柄・テンションで異なりますので目安です。 8000番 4号300m 3号400m 10000番 5号300m 4号380m 14000番 6号300m 5号370m 18000番 8号300m 6号400m ちなみにPEラインの場合、僅かではありますがスプール径が小さい方が飛距離が伸びますので5号300mしか巻かない場合には10000番がより良いと言えます。 また、オーシャンマーク製スプールは特に飛距離に重点を置いた独自のスプールリング形状。替スプール選択に純正以外を選択してみるのも良いです。ダイワ社リールのドラグには特別な冷却機構がないので特にお勧めいたします。 (夢屋パワーフッキングスプールは止め気味でのファイトに特化したドラグ特性ですので、大型マグロ類では支障をきたす事があるので避けて下さい) また、できるだけ低予算で揃える提案として、国産で価格を抑えた機種を選ぶよりもPENN社スラマーでロングハンドル化をお勧めしてきました。6500HSで10000HGに相当し(5号約300m)、ドラグがすこぶる良く頑丈!!スプールも安く、浮いたお金をロッドや船代に回せます。 アメリカでは「メーカー関係なくリールの事をPENNと呼ぶ」とまで言うほど信頼が厚く、スラマーはPENN社の看板的な存在の上位機種です。 しいて言えばステラ等国産高級機種への憧れがあれば満足できないかもしれません。 逆にステラを使っているアングラーの方がPENNの実用性の高さ良く解って満足して下さるのが実状です(笑) ■ハンドルの適正化について ※基本的にS社・D社のリールはノーマルハンドルで十分に良い釣りができますし、このジャンルではハンドルカスタムはまだ浸透していません。 しかし、ハンドルアームやノブの変更で大きく使用感も変わるもの事実。 スローピッチジャークのベイトリールではハンドルの最適化は必須!! 5mm違えば大違いです。 2020年度キャスティング用品を展開し始めた際、真っ先に提案させていただいたのがステラのロングハンドル化でした。 14000XG純正80mm→85mmとたった5mmの違いですが違いは歴然。長さのみでなくオフセット具合も異なりパワーと巻き出しの軽さでも違いがあります。マグロ類には特に最適なセッティングだと思います。 PENN社スラマーは純正では70mmのハンドルで特にHSモデルは巻き出しに難がありますが、80〜85mmとする事で大幅に軽く巻け、眠っている性能を発揮させられます。 (長くすれば良いわけではなく、適正なバランスがあります) そして、昨シーズン終盤からはスタジオオーシャンマーク社のBM(ビッグマウスハンドル)を導入しメインとしています。 88mmのロングレングス化だけでなく特に長時間ファイト時を想定された設計で、ハンドルノブを引っ張る事が容易にでき、特に脇挟みファイト時にかなりの優位性を感じています。 そして... 画像のスラマー4 8500の仕様は「メーカー公認ではない為、あくまで自己責任で」をご了承の上、購入希望のお客様がおられましたら詳細をご案内いたします。(改造に関しての情報を聞き出す為だけのお問合せはお控え下さいませ...) ■ラインについて ■メインライン(PE) 前途しましたが、現時点では5号がルアーサイズや条件も考慮した上での飛距離、強度、ラインキャパから50キロクラスまでを想定した場合に良いバランスだと感じています。 一般的には6号300mが基本という風潮もあり、飛距離の面で不利にならない場合にはできるだけ太糸を選択できれば理想的です。 もし、近距離戦や超大型が多いタイミングには8号を選択すべきケースがあると思いますが、この釣りにある程度慣れてからが良いです。 そして14000番では8号200mしか入りません。ヒラマサの止める釣りと違い出す釣りなので、8号200mより6号300mの方が優位です。 小型ルアーを遠投しないといけない場合に3号や4号もあれば万全ですが、大きいプラグを使う場合は必ずしも細いラインの方が飛ぶとは限りません。(ラインの太さによるガイド抵抗等がルアーの飛行姿勢を安定させてくれる場合もあると感じています) ジギングに比べれば水の抵抗を遥かに受けないトップウォーターゲーム。スピ二ンングタックルであり単独での釣行でない以上、魚を掛ける事に支障がなければできるだけ太い糸で掛けるのが好ましいです。 ■リーダーについて バリバス社オーシャンレコード ショックリーダー、プロセレ社ナノダックスがポンド数に対し圧倒的に細く、かつ柔軟です。更にオーシャンレコードはノットの締め込みがしやすいです。 PEとの太さの差が大きい程トラブルの確率が高まります(ガイドを通る際の放出スピードの変化が大きい為)ので、細くて強いこの2社のリーダーで下記のバランスを目安にすると良いと思います。 PE4号→リーダー80lb PE5号→リーダー100lb PE6号→リーダー120lb〜130lb PE8号→リーダー140lb〜150lb リーダーの長さはアングラーそれぞれのキャストフォームやノット、スイングスピードにより最適な長さが変わってきます。 根ズレする釣りではないので短いリーダーでノットをガイドに巻きこまずに投げればトラブらないとも考えがちですが、キハダは尻尾にラインを巻く事が以外と多い。ですので魚の全長+αの長さが必要です。 基本的にはルアーをバットガイドにフックをかけた状態でリールとバットガイドの間にノットが来るぐらいが標準と言えますのでまずはそこを基準にしてみて下さい。(ロッド長にもよりますが約2.5m前後) ■ラインシステム ライントラブルをゼロに近づける為に、現時点ではスクラム16を使ったリーダーシステムがもっとも優れていると思います。 ガイド絡みやエアノット等のライントラブルは、ガイドからリーダーが抜ける際とPEが抜ける際の放出スピードの変化によるものが主な原因だと思います。そこでスクラムを使う事により、放出スピードの変化が和らぎ、またノットの手前が毛羽立ってもPEは保護されていますし、指で押さえる部分のPEも保護できいい事ずくめです。 スクラムを使ったシステムの解説動画 ※スクラムの長さや止め方は動画通りでなくより良い方法を追求しています。 最後のスクラムをPEに止める部分のハーフヒッチはリール側にではなく、リーダー側に(動画とは逆方向、スクラムの上に)行うと強く締めても良い為ズレにくくなります。 長さは現時点で長めにとり、5m巻きですので1mずつで5回分、もしくは125cmで4回分としています。 ノットはFGノットが基本です。ミッドノットやPRノットを強いテンションで短く仕上げたりしいても良いですので完璧な強度に組めてトラブルが起きない得意なノットであれば良いです。(これから習得するにはやはりFGノットをお勧めします。) また、ノットの形状、リーダーの焼きコブの形状もトラブルに左右します。できればノットが真っすぐに近い状態にできた方がトラブルは減ります。 また、昨年200mmクラスのトップウォーターで船中3回も呑まれ切れが起きた事がありました。 それからザイロンを用いた補強も試しましたが、これについては喰いが落ちるという人もいれば関係ないとの意見もあり様々。結論として、「ザイロンのせいで喰いが落ちるかも...」という先入観で集中力に影響する事がもっともマイナスに出ると感じました(笑) その後、リーダーの先端にフロロカーボン(50号前後)を30cm程度結ぶ方法を教わり、これは良い!と思い今シーズンとりいれています。 ナイロンとフロロの結束は基本的に電車結びで良いとの事ですが、太糸は締め具合に少々コツが必要ですので自身のノットの強度を必ず一度は確かめて下さい。 ■ルアーについて この釣りはルアーが高い!!という印象を持っておられる方が多く、実際にウッドプラグは定価でも8千円〜1万円前後。その上、人気のルアーは入手しにくい上オークションに転売されてしまえば価格は...(汗) 私もウッドプラグは好きで多用しますが、要はウッドである事よりもルアー毎の特性が状況やアングラーの使い方にマッチしているかどうかが断然重要です。素材が持つ特性はあれどウッドだから釣れるとかではありません。 当然ながらインジェクション(プラスティック)プラグの性能は非常に高く、最低限で言えば、170mmクラスのポッパー、150mmクラスのペンシル、110mmクラスのシンキングペンシルの3本しかなくても十分戦えますのでまずはルアーにお金がかかるというイメージは払拭していただけたら幸いです。 そしてクリアカラーはウッドではできない... インジェクションの方が安定した飛距離・アクションを得る事ができ、内部に様々な優れた機構を搭載しているものも多く、画期的なアイデアのものから目には見えない魚が喰うツボを掴んだものまで。 最初はウッドプラグにお金をかけず、その分できるだけタックル全体を万全にする事です。 もちろん可能性を上げる為にはご予算が許す限りは種類を揃えておきたいので下記に具体例を示してみます。 例えばフィードポッパーは喰わせ能力・実績ともに凄いルアー。サイズが豊富なのも唯一で、100はカツオに郡を抜いた最強ルアーですし、サイズにシビアなキハダでは135が活躍する事も。メインは175サイズでNR-クリアというカラーがNo,1の実績です。 ・シマノ社 ボムディップ(カップ径 大) ・タックルハウス社 フィードポッパー(カップ径 中 ) ・シマノ社 バブルディップ(カップ径 小) 一例としてカップの大きさで使い分けるとより効果的です。カップが大きい方が誘い出す力が大きいと考え、カップが小さいものは密集したナブラでの喰わせに最適かと思います。 また、近年ポッパーのイメージが強いですが、元々はダイビングペンシルメインの釣り。 ポッパーがダメな事がもちろん有り、ペンシルもサイズ別に揃える事が必須です。 また、ルアー選択に迷った際にも有効なのがGOODBAIT社 BnDです。 1本でポッパー、ダイビングペンシル、ミノーと様々な使い方ができるスーパーベイト。 足場の高いポジションでのダイビングアクションの操作においてもとにかくエラーを起こしにくく、1投の中で様々なアクションを演出する事も可能です。 他のルアー以上にフックセッティング次第で大きく特性を変える事もでき、私はカップをヤスリで削り、深度やアクションを変えたものも忍ばせています。 また、ベイトサイズや魚の状態によってはシンキングペンシルが必須で特に密度の濃いナブラでスローのタダ巻きは抜群の威力!! その際にはCB ONE社オズマが抜群の実績!!特に105や115サイズは必ず忍ばせておいたほうが良いです。 このサイズになるとトレブルでは小型のフックしか搭載できない為アシストフック方式とします。 スプリットリングはオズマ95にはウルトラワイヤーの#5、105・115mmには#6がマッチします。 その他のルアーにも私はほぼこのリングの#6を使っています。 (リングオープナーはダイワ製ルアープライヤー125Hを愛用しています) アイの内径が小さく大きなスプリットリングは使えない為、小さく頑丈なリングとフックをあらかじめセットした状態でストックしておくとルアーチェンジがスムーズに行えます。 また、マイクロベイトでなくてもトップに出にくいと感じる場合やポイントまで届かない際に140mm以上のシンキングペンシルの選択も有り。 特にブリットペンシルのシンキングワークスはもっともイージーに距離を出す事ができます。 カナリーのこのカラーも非常に実績があります。 ■フックについて まず、最初は必ずトレブルを使う事です。 シングルフックではルアーの動きが小さくなり、特にペンシルでは圧倒的にエラーが起こりやすくなります。(推薦トレブル同等に重さを合わせた場合も同様) シングルの方が抵抗が少なくルアーが良く動くのでは?と思われがちですが、要はトレブルフックが水に噛んでアクションするキッカケを作ってくれる事によりボディが良く動いてくれます。全てのルアーに当てはまるとまでは言えませんが、最初からシングルにするとそのルアーの持つ本来のアクションも解らないままになってしまいます。 最初はアクション時のエラーを防ぐ目的でトレブルフックの使用が適切です。 そして、ルアー毎に推薦フックサイズや推薦ウエイトの表示がありますのでまずはそのとおりにセッティングして下さい。 (もちろんシングルのメリットもありますのでゆくゆくは試してみてください。) ルアーとの接続に関しましては、現在はスイベルを使用しています。 大きすぎなければデメリットは感じておらず、糸ヨレの軽減だけでなくルアーのダイブさせやすさにも一役買っているようにも思います。 また、画像のようにガイドを通るサイズのスイベルを結んだ状態にしておけば、現場ですばやくセットできますので非常に便利です。(色々と輪ゴムは役に立ちます) ■その他必要なもの ギンバル(ファイティングベルト)は必須です。 私的にはCB ONE製のものを愛用。ロッドエンドの抜き差しがしやすく、EVA部に傷がつく事も防げます。 その他、ドラグチェッカー・プライヤー・グローブ・魚締め具・エラ切りナイフ・マグロバッグor大型クーラー・グリップ力の強い履物etc ■キャスティングについて ショアからの釣りでキャスティングに自信がある方でも船からとなれば思った飛距離、精度を出すのは難しいものです。 ヒラマサの場合は追い風で釣りをする事がほとんどですが、キハダのナブラ撃ちでは風向きを計算したポジションに船をつける事が困難な状況の方が多いかもしれません。 ある程度ルアーを垂らし、できるだけロッドを低い位置から真っすぐ振り切る。グリップエンドの引き手をより意識、腰を使う等々。ポジションによっては後方に下がり、ルアーを海面につけた状態からキャストするとロッドがよく曲がり飛距離が出しやすいです。 バス釣りのように素早く振りかぶるキャストは絶対に危険です。必ずゆっくりとルアーを後方までテイクバックし、その時点で後方の安全を確かめてからキャストをして下さい。 また、振り切った直後にライントラブルが起きた場合、ルアーが飛んできてまわりの方に刺さる事があります。サイドキャストや人の頭上を超えるようなキャストではそのようなトラブルの想定もしなければいけませんし、ここでもラインシステムの重要度が問われます。 ■釣り座(ポジション)について 高知では決まったルールがある船は現時点ではお聞きしないです。 やはりポジションはミヨシ(船首)が有利になる事が多く、できるだけアングラー全員にまんべんなくチャンスがあるように心がける必要があります。 当ショップ釣行では1チャンス毎(船をつけなおす度)にポジションをひとつズレるようにしています。今後もより良い方法を考え考慮してまいります。 そして他の人が掛けた際、その後にキャストして良いのか... 他の地域の名手の方々にもお聞きしましたが、ケースバイケースだそう。 そこで当ショップ釣行では、先に掛けた方の邪魔にならない位置関係・距離間と安全が確保できる場合にはキャストOKとします。(船長にも投げて良いか確認して下さい) 船代が高額でチャンスが多いとは言えないこの釣りにおいてはできるだけ多くの方のキャッチに繋げたい... そして、「ファイト中に交差した場合には基本的に後で掛けた方がベールを返しフリーにして交わす」事とします。 2023年4月の釣行ではトリプルヒットもありましたが、この方法を何度か使って交わし3人ともキャッチできました。 自身、今まで3回ほどキハダとのファイト時にフリーにしていますが針外れしていませんし、コチラが引っぱらなければ勢いよく走り続ける事は少ないです。 ■キハダ狙いの基本操作 釣り方としてはトップウォーターの場合、アクション後の”止め”で喰わせる釣りとイメージして下さい。(例外はあります) ブリやヒラマサは比較的速いテンポで連続して動かす釣りですが、マグロはスローテンポかつアクション後には1〜3秒、場合によってはかなり長めの止めを入れる事が有効となります。 特にナブラ撃ちではナブラから外れたルアーをわざわざ追いかけないと考え早巻きせず、密度の高いナブラで喰わない時には投げてそのまま置いているだけの「ほっとけ」も試すと良い場合があります。 最初は釣れる気がしませんが、実際は置いているだけでもナブラが起こす波により十分にルアーがゆらめきます。 (シマノ社フラッシュブースト・タックルハウス社Rユニット等などの内臓された機能やバランスによって止めた状態での喰わせを意識されたルアーもあります) ポッパーを使う際にはゴボンッ!!っとあまりに力強く入力するのはよくない場合もあるので、基本的にはソフトなポッピングを心がけてみて下さい。 また、シンキングペンシルは密度が高く喰わないナブラでは絶対に試したいアイテム。 基本的にはスローにただ巻きで使用します。(カツオにはスキッピングなど早引きも有効です) 喰わなければリフト&フォールも試すのも良いと思いますが、ナブラの中を確実に引けたから喰うというわけではないので、できるだけ回数多く通す事とアタリは小さくモゾモゾとした感じですので、魚の重みを十分感じてから合わせる事です。 ■ファイト 私的にももっとも練習が必要な部分です(汗)昨年もコツは解った!と思い通りのスピーディなファイトができた事もあれば、それより後に掛けた魚でお恥ずかしいファイトになってしまった事も(笑) とにかくキハダはフックの掛かり方や個体差により引きが180度変わります。掛けたらなんとかなると思わず、必ず事前に下記を確認して下さい。 また、ロッドのグリップ長や自身のスタイルに合ったギンバル(ファイティングベルト)を準備する事も先決です。 〇ドラグ設定 よほどのエキスパートの方でなければ最初から強いドラグは厳禁で、途中までは出して獲るターゲットです。 その為に、初期設定はフッキングに問題ない程度でやや低めのドラグ値。具体的には4号以上ならPEの号数の数値+α(5号なら5〜6kg)くらいにセットしていた方が、自由度が効き体制も整えやすく、アングラー側のミスでのブレイクも減ると思います。 しかし、このままのドラグ値では途中からは上がってこず、延々ファイト時間がかかります。 一気に数十m走るといった事が減ってくれば徐々にドラグを締めていき、ライン号数により10キロ前後までいれていくイメージです。 ただ、ファイト中は冷静さに欠けて急に締めすぎてしまいがち... とりあえずは2〜3クリックずつ締めていき、魚が暴れていない状態ではロッドをリフトしてもラインが出ないところまでは入れていきます。 ドラグ値はリールから直接引っ張った状態での値を目安にして良いですが、ロッドの角度・ラインの量でドラグ値は変化する事も知っておく必要があります。ドラグチェッカーがなくても感覚的かつケースバイケース調整できる事が必要です。 キハダキャスティングを本格的に初めてしばらくはスローピッチの応用で脇挟み・ストレートファイトが合理的では?と試しました。 一度もロッドを立てずに30kg未満は複数尾キャッチできたのですが、曲げたファイトを上手に行う人と比べればやや時間がかる上、理想的なファイトはできませんでした。 そして、大型や引きが強い個体だとなかなかリールが巻けず太刀打ちできない事も。ベイトとスピニングでは相当違い、ロッドの復元力がいかに魚を浮かせてくれるのかを改めて実感しました。 現時点ではギンバルを用いロッドパワーを使って浮かせる事を主とし、魚が全力で走っている時と真下に来た状態など要所要所で脇挟みストレートファイトを取り入れるのが良いと感じています。 そして、ランディング寸前にはギンバルにエンドを入れたままでは非常に危険!!ここは確実に脇挟みです。 ちなみに、脇挟み時に船縁にラインが当たるのを防ぐにはロッド(リールも)を横にして耐えれば良い... 昨年名手の方と同船させていただいた際に学んだ事。以外と気が付づきにくい点です。 ■釣り上げてからの注意点 キハダは銛(モリ)を打っていてもとんでもない力で暴れますのでとにかく危険です。 順序としては釣り上げたら最初に脳締めをし針を外します。 写真撮影は、必ず締まった事を確認した上で膝に乗せるなどしてからルアーを掛けなおした方が賢明です。 締めずにいると暴れてルアーを船に叩きつけられて破壊される事もよくありますし、撮影中に暴れてフックが人に掛かれば大惨事です。 基本的には締めてからも心臓は動いているので血抜きは撮影後にします。 船上で血抜き・エラ、ワタを取る事は美味しく食べるには必須。船長が行ってくれる船もありますが、基本的には釣り人が行いますので動画などを見ておいたほうが良いです。 (胃袋、心臓などは珍味として重宝されます) 魚を少し知ってる方がキハダよりカツオが断然美味しいとか、10〜20キロクラスはいまいちという方がいますが、そんな事はありません!! きちんと処理をすれば相当おいしい場合がほとんどですし、カツオよりも個体差が少なく料理のバリエーションも多いです。 私的には今までキャッチ後、船上で処理した個体はサイズによらず全て美味でした。 ◎高知キハダキャスティング遊漁船はコチラ
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